10/10(月)

中央市場、ヴァーツィ通り

今日はまず中央市場に行きました。ゲッレールト・ホテルの前の橋でドナウ川を渡ってペスト側にあります。ゲッレールト・ホテルのすぐ前にトラム(路面電車)の停留所があるので交通が便利です。中央市場は、主に1階が食料品、2階が衣服、雑貨、食堂、地下がスーパーになっています。1階は、肉、野菜、果物、チーズ、酒などの店がたくさん並んでいますが、並んでいる商品はほとんど同じように見えます。値段を詳しく比較しては見なかったのですが、同じような店がたくさん並んでいて競争はどうなのでしょうか。

ゲッレールト・ホテル前のトラム

それから、トラムで国会議事堂に行くことにしました。国会議事堂は政治的施設なので、決められた時間にガイドと一緒に回ることになっていて、観光客が自由に中を見物することはできません。国会議事堂に着いてみると、ロープが張られていて、チケット売り場に行けません。守衛さんに聞いてみると、今日は残念ながら見学はできないようです。案内板によると、日本語のガイドツアーもありますが、水、木、金の10:00と14:30となっているので、あきらめました。

その後、ドナウ川の観光船の船着場に行って、今夜のナイトクルーズのチケットを買いました。歩行者天国になっている、ペスト地区の中心の繁華街ヴァーツィ通りを散策。ホテルや政府関係の建物には、ハンガリーの国旗が掲げられていますが、必ずといっていいほど、EU(欧州連合)の旗が一緒に掲げられています。デジカメの電池がなくなってきたので、使い捨てカメラを買ったのですが、メーカーがアグファのだったので形が違っていて、帰国後、近所の現像屋さんでは処理できず、別の処理所へ回されて1週間かかってしまいました。

クルーズ船と王宮

おみやげにヘレンドの直営店で小さな皿を買いました。ヘレンドは世界的に有名なハンガリーの磁器で、絵は全て手描きです。おみやげの絵柄は「プチ・ローズ」という、ハプスブルグ家が使っていた有名な「ウィーンの薔薇」という絵柄の、葉の形を少し変えたもののようです。他にヘレンドの有名な絵柄には、ロスチャイルド家の「ロスチャイルド・バード」や、イギリスのヴィクトリア女王の「ヴィクトリア・ブーケ」、ナポレオン3世の「インドの華」などがあり、シノワズリ(中国風)のものも多いです。もちろん日本でも売っていますが(ヘレンド・ジャパン)、ここの直営店では日本であまり見かけないものも結構ありました。

みやげに買ったヘレンド

昼食はオペラ座の裏のレストランの外の席で食べました。グヤーシュ(ハンガリー名物の肉と野菜のパプリカ入りスープ)とヨーカイ・バブレヴェシュ(豆とベーコンのスープ)、(パンは付いてくる)、ミネラル・ウォーター で、2020フォリント(1100円)でした。スープの器の横に、付け合わせで、細長く切った生のパプリカが付いていました。少しかじって見ると、唐辛子のように辛くて食べられません。日本でパプリカというと、ピーマンの大きくて肉厚のもので、全然辛くありません。パプリカは、ハンガリー名物ですが、ここでは、外見は同じようなのですが、唐辛子のように辛いのと、日本と同じで辛くないのと、2種類あるようです。

オペラ座の見学ツアーに行こうとして、オペラ座の売店に行ったのですが、残念ながら今日は見学ツアーは休みだとのこと。パッケージツアーの自由時間らしい日本人の団体も来ていて、「ガイドさんは『見学ツアーは毎日やってます』と言っていたのに」と不満そうでした。

ゲッレールト温泉

ゲッレールト・ホテルに戻って温泉に入ることにしました。2日目から泊まっているゲッレールト・ホテルは、温泉が付いた温泉ホテルなのです。ブダペストには、ゲッレールト温泉以外にも、天然の温泉があちこちに湧いていて、西洋では珍しくお風呂好きのようです。ゲッレールト温泉は、ホテルの宿泊客は無料で入浴できますが、宿泊客でなくても料金を払って入浴できます。朝は6時から開いていますが、夕方の5時に閉まってしまうので、昨日は入浴できなかったのです。風呂の中の写真は撮れないので、ゲッレールト・ホテルのサイトにある写真にリンクをつけておきます。

ゲッレールト・ホテルのサイトにある写真
ホテル正面  (屋根が日本の国会議事堂に似ている)
温泉入口  (アラビア風?の塔)
温泉ロビー  (宮殿のような豪華な装飾)
浴室  (トルコ風?の装飾)
浴槽
屋内プール  (屋根は開閉式)
屋内(湯)プール  (屋内プールの奥にある)
屋外プール  (波の出るプール)

ゲッレールト・ホテルの屋根が日本の国会議事堂に似ていますが、何か関係があるのか、こういう形の屋根を持つ建物は他にもあるのかは、分かりません。ゲッレールト・ホテルが建てられたのは1912-1918年、日本の国会議事堂が建てられたは1920-1936年なので、ゲッレールト・ホテルの方が先です。ドナウ川に面して、ホテルの入口があり、横側に温泉だけ入りに来る人のための入口があります。温泉のロビーは、吹抜で宮殿のような豪華な装飾があります。

ホテルからは、専用エレベーターで、温泉のロビーに下りられるようになっています。ホテルの宿泊客は、部屋のバスローブを着たままで、温泉に行くことができて便利です。エレベーター・ガール(?)のおばあさんは、何人かいるのですが、なぜかみんな背が低くて、いつもニコニコしています。そういう人を選んでエレベーター・ガールにしているのでしょうか。

温泉のロビーからは、男湯、プール、女湯への3つの入口があります。プールと男湯、女湯の更衣室の間には、中に連絡通路があって、行き来できるようになっています。


図1 ゲッレールト温泉 全体図


お風呂のほうの入口を入ると、まず更衣室があります。男湯の方は地下と2階、女湯の方は1階と2階に更衣室があります。更衣室は、1人ずつ入る小部屋がたくさん並んでいて、小部屋の扉に鍵が付いていますが、鍵は自分で開け閉めするのではなく、鍵を管理している係の人に開け閉めしてもらいます。番号札をくれますが、扉に書いてある番号とは違うので、どうなっているのか謎です。自分が着替えた小部屋の場所を確認しておく方がいいでしょう。男湯の2階の更衣室は、小部屋に扉がなく、代わりにカーテンがついています。その代わり、小部屋の中のロッカーに鍵が付いています。ロッカーが使用中の小部屋は、カーテンを閉めてあります。係の人に開け閉めしてもらうのは同じです。

プールはもちろん水着着用ですが、浴室は裸でも水着でも構いません。ひもの付いた手ぬぐいというか、男性用はふんどしのような、女性用はエプロンのようなものも、置いてあって使いたければくれます。

風呂桶はないので、浴槽に入る前に、入口の横のシャワーを浴びてから、入ります。36℃と38℃の2つの浴槽があります。日本の風呂に比べるとぬるいです。浴室の中の装飾もトルコ風というのか、変わった感じです。奥に、シャワーといすのある洗い場があり、その横にサウナがあります。石鹸やシャンプーは置いてないので、使う人は自分で持って入ります。風呂からあがると、入口のところにシーツのようなものがたくさん積んであります。これをバスタオルの代わりに使って、体をふきます。


図2 ゲッレールト温泉 浴室


プールのほうは、まず入ったところに室内プールがあります。その奥に、縁に腰掛けられるようになっている、浴槽のような、お湯の入ったプールがあります。2階まで吹抜になっていて、屋根はスライド式で開閉するようになっています。2階は、吹抜の周囲が回廊になっていて、横に飲食できるビュッフェがあります。ビュッフェの横から外に出ると、デッキチェアが並ぶテラスがあり、その先に、波の出るプールがあります。この波の出るプールは、1927年にできたそうです。波の出るプールって、そんな昔からあったんですね。その横の方には、お湯のプール(露天風呂)があります。


図3 ゲッレールト温泉 プール



ナイトクルーズ

温泉に入った後は、ナイトクルーズです。トラムに乗って船着場に行きましたが、ナイトクルーズまで、まだ時間があるので、カフェに入ることにしました。ジェルボーという、1858年開店の名門カフェです。内装も宮殿のようです。ドボシュトルタとジェルボートルタというケーキ、カプチーノ2つで、3000フォリントほどでした。

カフェを出て、船着場に行く途中で、やはりナイトクルーズに向かう日本人団体と一緒になりました。船着場の行列で、私たちのすぐ前で船が定員になり、船をもう1隻だすのを待つことになりましたが、次の船はすぐに来ました。ナイトクルーズは、1時間かけてドナウ川を自由橋からマルギット島の間を往復します。飲み物付で、1人4200フォリント(2300円)です。。船内のビデオでドナウ川の両岸にある建物や、ブダペストの歴史、文化の解説をしてくれます。この解説は、何と30ヶ国語に対応していて、ヘッドフォンの差込口が30個もあります。もちろん日本語もあります。両岸の建物や橋がライトアップされていて、とてもきれいです。

クルーズが終わって、ホテルに戻り夕食。食前酒にパーリンカ、魚のスープ、オードブル盛り合わせ(フォアグラのフライ、ガチョウの皮、サラミ、チーズなど)で、2550フォリント。オードブル盛り合わせは量が多いので、それだけで、おなか一杯になりました。

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