JALユーロエキスプレスバスで、途中ヴェローナを観光し、ヴェネツィアに向かう。このバスは、日本人ガイド付で、移動と観光ができ、個人旅行とパッケージツアーの両方に使われている。イタリアでは、ミラノ-ヴェネツィア、ヴェネツィア-フィレンツェ、フィレンツェ-ローマの3路線ある。パッケージツアーの場合は、ローマから入って北上するコースが多く、北行きは1台では足りず2台3台出すこともあるが、南行きは個人中心ですいているそうだ。今回の乗客は、私達ともう1組の夫婦、4人だけである。
ヴェローナ
8時にミラノを出発し、高速道路を通って、9時半にヴェローナに到着。現地のイタリア人ガイドと落ち合う。年配の男性で、学校の先生を退職した後、ガイドをしているそうだ。妻は、ジャックニコルソンに似ていると言っていた。実際に私たちを案内して説明してくれるのは、一緒にバスに乗っている日本人ガイドさんで、イタリア人のガイドさんは日本語を話せないので、ついて歩いているだけです。しかし、イタリアでは資格を持った人しか観光客のガイドができないので、資格のない日本人ガイドだけではだめなのです。この後、シエナやカプリ島でも同様でした。
ヴェローナは、「ロメオとジュリエット」の舞台になった町で、ジュリエットの家が観光名所になっています。家の中庭に面してバルコニーがあり、ジュリエットの像もあります。通りから中庭に入る通路と中庭の壁には、小さな紙がベタベタたくさん貼られていて汚ない。観光客が自分の名前などを書いてチューイングガムで貼り付けていくそうです。以前はこんなことはなかったが、3、4年前くらい前からひどくなったそうです。
ローマ時代の遺跡アレーナは、現在でも劇場として使われています。毎年、夏にオペラの公演があり、今年も「椿姫」「アイーダ」「蝶々夫人」などが上演されていました。客席の数が多いので、チケットを取るのはそれほど難しくないが、むしろホテルが一杯になってしまいヴェローナの市内で部屋を取るのは難しいそうです。
ヴェネツィア 1日目
約1時間のヴェローナ観光を終え、再び高速道路を通って、12時にヴェネツィアのローマ広場に着きました。ヴェネツィアで車が入れるのは本土からの橋を渡ってすぐののローマ広場まで。市内の移動手段は船と徒歩だけです。ホテルは、サンタ・ルチア駅と大運河をはさんだ向かい側にある「Antiche Figure」、家族経営のような小さなホテルです。ローマ広場から徒歩10分くらいですが、運河をまたぐ橋は、下を船が通れるように高くなっているので、階段で上がり降りしなければならず、スーツケースをもって歩くのは大変です。
ホテルからサン・マルコ広場まで歩いてみることにしました。途中で昼食にサンドイッチと紅茶(ピーチ・ティー)を食べました(2人で18ユーロ)。イタリアのサンドイッチは、具がたくさんはさんであって、真ん中がぷっくらと膨らんでいます。
ヴェネツィアには、広くてまっすぐな道はなく、曲がりくねった細い路地ばかりです。そこに観光客があふれています。サンマルコ広場やリアルト橋の周辺は特に混雑していて、中には、赤ちゃんを乗せた乳母車を押していたり、杖をついている老人や、犬を連れている人も混じって、なかなか前に進めないほどです。町にいるのは、観光客と観光客を相手に商売している人だけで、それ以外の一般の人はあまり見当たらない。町全体がテーマパークのようなものです。それから目に付くのが、白人観光客達の肌の露出度が高いことです。妻も含め、日本人は日焼け防止に気を使っているのに対し、白人観光客は、女性はたいてい肩や背中を出し胸も半分見えるような服を着ていて、男性もほとんどショートパンツです。
昼食の時間も含めて1時間半ほどでサン・マルコ広場に着きました。広場にも観光客があふれていて、サンマルコ寺院に入るのに炎天下30分行列しました。テーマパークのアトラクションに並んでいるようなものでしょう。ドゥカレ宮殿のほうは比較的すいていました。広場にテーブルを並べているのカフェ「Gran Caffe Chioggia」に入りました。ピアノ、ベース、アコーディオン、クラリネットの楽団の生演奏付ですが、2人で40ユーロ(5400円)も取られてしまいました(コーヒー 6.3ユーロ×2、ケーキ 8.5ユーロ×2、ミュージックチャージ 3.5ユーロ×2、チップ 3.4ユーロ)。
帰りは、ここの主要交通機関であるヴァポレットという水上バスでホテルに戻りました。ヴァポレットの切符は72時間券(22ユーロ)を買いました。日本にあるような1日券だと、夕方に買うと少ししか使えませんが、時間制なので合理的です。ヴァポレットの中は結構暑かった。冷房がなく、窓も上の方の窓しか開けられないのであまり風が通らず、カーテンはないので日差しが差し込み、通路も乗客でいっぱいなのです。
夕食は、ホテルの近くの大運河に面した「Da Nino」で食べました。蒸したシーフードの前菜、カプレーゼ(モツァレラ・チーズとトマト)、鶏のグリル、エビとイカのフライ、ワイン、コーヒーで、70ユーロでした。夕食はトラットリア(レストランより気軽に食べられる店)で食べることが多かったのですが、どこも皆おいしかった。量は日本のイタリア料理店よりかなり多いです。