宇宙管制センター

宇宙管制センターで、ミールと国際宇宙ステーションの管制室を見学した。これは旅行会社のオプショナルツアーとして出ていたので申し込んだものだ。車1台と日本語ガイド1人を付けて、72,900円で3人まで行ける。モスクワ近郊の宇宙関連施設は他に、モスクワの北東の方に「星の街」といわれている宇宙飛行士の訓練所がある。旅行会社のオプショナルツアーには、星の街で宇宙飛行士訓練体験2週間819,000円というのも出ていた。

朝10時に通訳ガイドのアナトーリさんがホテルに迎えに来てくれた。車の運転手は空港からホテルに来た時と同じ人だ。北へ40分程走ると、ソ連の宇宙開発の父コロリョフの名前の付いた町に着く。ここに宇宙管制センターがあるのだ。センターの広報室のディミトリーさんが出迎えてくれた。挨拶に日本の皇太后のお悔みを言われて驚いた。この時言われて知ったのだが、皇太后が亡くなられていたのだ。

ディミトリーさんは、私達2人だけのためにセンターの中を案内してくれるのだ。まず、記者会見場でロシアの宇宙開発全般の説明をしてもらう。それから、ミールの管制室に向かう。建物自体は結構古そうだ。ミールに乗組員が乗っていれば、中の映像が生で見られるそうだが、ちょうど見学の前日に、最後の乗組員が地球に帰ってきてしまったため、ミールは無人となっていた。この時の説明では、ミールはまだ10年ぐらい使えると言っていたが、その後結局、廃棄される事になった。国際宇宙ステーションとミールの2つの宇宙ステーションを同時に維持していくのは大変なのだろう。

管制室の2階が見学用のバルコニーになっている。壁には今までのミールの乗組員のパネルが並んでいる。TBSの秋山さんのもあった。日本では、スペースシャトルに比べると、ミールのことはあまり報道されていないが、アメリカ、イギリス、フランス、その他いろんな国の宇宙飛行士が、ミールに乗って様々な活動をしているのだ。ミールの中の様子を映したビデオを15分ほど見てから、国際宇宙ステーションの管制室に行った。

こちらの管制室もミールのと外見は同じだ。この管制室は、もともとソ連版スペースシャトルのために作られたが、中止になったので、国際宇宙ステーション用に使う事になったのだ。ディミトリーさんによれば、一般人でも2000万ドル出せば、ロシアのロケットで宇宙旅行に行けるそうだ。すでにアメリカの富豪が申し込んでいるらしい。この時は、まだ国際宇宙ステーションの居住棟は打ち上げられていなかったし、乗組員もいないので、これで2時間の見学は終わりとなった。




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